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静寂こそかけがえのない宝なのかもしれません【SDGsログ vol.308】
薩摩街道を歩いたらSDGsが見えてきた!ー脱炭素チャレンジウォーク薩摩街道Day2ー
脱炭素社会を自分の身体で感じるチャレンジウォーク2日目。
なんとか無事に、ゴールの熊本城に到着することができました。
この2日間のチャレンジウォークで見えてきたことはたくさんあります。
今日はその中でも「静寂」についてお話ししたいと思います。
歩いている間は、いろいろなことを考えることができます。
意外に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、歩いている時間は「自分との対話」なのです。
もちろん現時点での自分の身体状況を客観的に捉えて、まだ歩くことができるかどうかを判断します。
しかし、歩いている時の自分との対話は、身体的なものに留まりません。
もっと内面の自分自身=エゴとの対話が可能なのです。
歩いているうちに、頭の中の雑念が少しずつ透明になっていきます。
いつの間にか、歩いていることすら無意識になり、自分の中の自分との会話が始まります。
これは机に座ってできるものとは異なった感覚のものです。
ところが、今回のウォーキングの中で、それができなかった時があります。
それは、交通量の多い道を歩いている時。
特に、2日目の後半は、国道3号に沿って歩道を歩きましたが、まったくと言っていいほど思索はできませんでした。
道幅の狭い旧街道を歩いている時、私の耳には自然の音しか聞こえません。
木々の葉ずれだったり、鳥のさえずりだったり。
このような中では人の心が解放されるのでしょうか。
私の心は自由に様々なものを描くことができるようになります。
ところが、交通量の多い道の場合、常に私の耳はノイズで埋められてしまいます。
そのノイズは私のなかの「ざらざらした部分」を刺激して、余裕のない精神状態を誘発します。
このような状況では、自由な思索など不可能です。
大量輸送・高速輸送によって、私たちの社会は便利になりました。
それを否定する気は毛頭ありませんが、それによって私たちの心は、本来の広がりを失ってしまったのではないか。
そう考えると、便利さによって失われたものの大きさが切実に感じられます。
旧街道を歩きながら「昔の人はここを歩きながら何を考えたのだろう」と想像すると、楽しくてたまりません。
私たちも静寂の中で、様々な思いを巡らせてみたいものだと、体験として実感しました。
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