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【SDGsログ vol.176】リユース食器で人も思いもつながる社会を
リユース食器で「人も使い捨てにしない」社会へ
https://s.alterna.co.jp/social-issues/sdgs6-clean-water-and-sanitation/83424
1年間に出るゴミの量は、4,272万トン(一般廃棄物の排出及び処理状況等(平成30年度)、環境省)。東京ドーム約115杯分にもなるといいます。その中には意識すれば減らせたり、再利用や他の繰り返し使えるものに代用できるものも含まれているのではないでしょうか。「リユース食器の普及を通して、モノだけでなく人も大切にされる社会を広げていきたい」。多くの人が集まる場所で、使い捨てではなく何度でも繰り返し使えるリユース食器の貸し出しを続けてきた団体があります。
ドイツではリユース食器が使われていると知り、日本でも始めたのは認定NPO法人「スペースふう」。
イベントやお祭りでのごみを減らすためにリユース食器のレンタルをしています。
しかしコロナウイルス感染拡大のあおりを受け、2020年は前年の99.4%減となってしまいました。
そこで新しく始めたのが、リユースのお弁当箱を使ったプロジェクト。
繰り返し使えるお弁当箱においしいご飯を詰めて届けます。
ここには単なる宅配サービスに終わらない思いがこもっていました。
私たちが活動する山梨県でも、年々児童虐待の相談件数が増えています。産後、相談できる相手や頼れる人がおらず、苦しい状況で孤立してしまうお母さんは少なくありません。
「おつかれさま」と温かい気持ちのこもったお弁当を届けてくれる人が地域にいたら、それを食べて元気になれます。リユースのお弁当箱なので、その回収にも伺わなければなりません。そんなちょっとした関わりの中から、お母さんの悩みを聞いたりちょっと息抜きができたり…、そんなゆるい関係づくりができたらと思っています。
リユースは「返却する」手間が最大の課題ですが、この課題を逆手に、ここを最大の強みにして、地域で孤立したお母さんたちとつながっていきたい。一方、地元で実施している高齢者への配食サービスに、期間限定ではありますが、使い捨て容器からリユースお弁当容器に切り換えて試験的に運用しています。
私たちだけでなく、お弁当の中身を作ってくださる方の想い、届けてくださる方の想いも、リユースのお弁当箱にのせてつなぎ、ほっとしたり、心温まるきっかけを提供できるのではないかと思っています。
あえてリユースのお弁当箱を使うことで、人のつながり、思いのつながりを生み出す仕組みです。
返却するという一手間をうまく逆利用した素晴らしいアイデアですね。
容器の使い捨てはこうした思いのつながりまで捨てていたのかもしれません。
人や思いのつながりを通して「自分は1人ではない」と心から思えること。
これは誰も取り残されない社会の実現の上で、非常に大切なポイントです。
さまざまなものがつながっている世界をこれからも大切にしたいものです。
認定特定非営利活動法人 スペースふう
https://www.spacefuu.net/
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