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【SDGsログ vol.177】日本ではロボットの増加は雇用も増やしていました
日本の産業ロボットは人間から仕事を奪っていなかった:研究結果
https://www.gizmodo.jp/2021/09/robots-and-employment-evidence-from-japan-1978-2017.html
東京大学大学院経済学研究科の経済学者・川口大司教授の研究によれば、AIやロボットといった自動化技術の導入は人々の生産性を向上させ、むしろ雇用を生み出している可能性があるとのこと。そして実際のところ、日本においてはロボットの普及が雇用を増加させたことがわかったそうなのです。
調査結果は以下のようなものだったそうです。
「ロボットの価格が1%低下すると、ロボット台数が1.54%増加する。」
「ロボットの価格が1%低下すると、雇用も0.44%増加する。」
「1%のロボット増加は、雇用を0.28%増加させる。」
ロボットやAIが普及すると、私たちの仕事が奪われるのではないか。
これまでによく聞かれてきた不安ですが、これまでの日本ではそうではなかったとの研究結果です。
ただし、これには理由があるようです。
実はアメリカでは、ロボットやAIの普及によって職を奪われていました。
2013年にFreyとOsborneが行なった研究、また2017年にAcemogluとRestrepoが行なった研究などは、産業ロボットを導入したことによる自動化が雇用を減らしたと結論づけました。これまで人間が行なっていた仕事をロボットが行なうようになり、仕事を失う人も出てきましたし、同じ仕事を続けていても賃金が低くなった人も出てきてしまいました。
日本ではなぜロボットの増加が雇用を増やすことになったのでしょうか。
1つは、ロボットの導入により生産性が高まり産業全体が活性化したことが挙げられます。
自動車産業は、溶接ロボットの価格が大幅に下落したのを機に、ますますロボットを導入しました。すると、ロボットの普及により産業全体が成長しました。というのも、自動車産業は主に輸出産業。たくさん作れば作るほど、海外で売ることができます。ですから、ロボットが増えたことにより産業全体が活性化し、雇用も増えたんですね。
もう1つは、終身雇用が標準的な日本では、解雇するのではなく別の職種への配置転換ができたことも挙げられています。
ロボットの導入によって労働時間短縮にもつながっており、労働組合も導入に好意的だったとも言われています。
ロボットやAIが得意なところはまかせておいて、人には人にしかできない仕事をこなしていく。
こうした役割分担がこれからの社会では当たり前になるのかもしれません。
もしかしたら、午前中だけ働けば十分という働き方になるかも。
新しい技術をうまく活用して、豊かな生活が実現できますように。
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