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【SDGsログ vol.210】日本酒を作った後にジンまで作れます
酒粕を活用してジンを造るエシカル・スピリッツ
https://jp.sake-times.com/think/study/sake_sdgs_ethicalspirits
MIRAI SAKE COMPANY株式会社の代表でもある山本祐也さんは、コンセプトやストーリーを重視するSAKEのセレクトショップ「未来日本酒店」を運営するなかで、多くの酒蔵が酒粕の活用に悩んでいることに気がつきました。
「未来日本酒店のパートナーは、中小規模の酒蔵が多いため、大手酒蔵のように、酒粕をスーパーマーケットや粕問屋へ販売できていないところがほとんど。蔵の軒先で無料で配ったり、畜産農家に飼料として提供したりと、その一部は活用することができていますが、それでも相当な量が出るため、すべてを有効活用できているとは言えません」
日本酒造りの過程で廃棄されてきた酒粕をリユースして生産したクラフトジンを発売するエシカル・スピリッツ株式会社。
その代表の山本さんは、酒粕に対する市場の評価に納得がいかなかったそうです。
なんとかして酒粕をもっと有効に活用できないかという思いから、このプロジェクトは始まりました。
「業者目線で、『酒粕がもったいないから食べてください』というのは、たとえ事実であっても押し売り感があります。消費者が自発的に『食べたい・飲みたい』と思えるものを作らなければ、供給過多になり、そもそもの問題を解決することはできません」
そこでたどり着いたのが、酒粕を原料にして蒸留酒のジンを造るというアイデアでした。
この発想がいいですね。
SDGsをビジネスに応用する際に、地球や環境に優しいを謳い文句にしがちです。
でも、それでは一過性のものにしかならず長続きしません。
本当に消費者の欲しい商品・サービスでなければ、持続可能なビジネスにはならないわけです。
「サステナビリティという特殊枠で評価されるのではなく、一番おいしいから選ばれるジンになりたいと思っています。例えば日本産のジンは、山椒や桜など日本らしいフレーバーを特徴とするものが多いのですが、日本文化に興味がない人にとっては、おいしいか、おいしくないかでしかありません。
サステナビリティも、イギリスや北欧では高く評価する傾向がありますが、それをきっかけに興味を持ってくれるのは3~4割ほどという手応えです。それよりも『おいしい』というグローバルな評価軸で、普遍的なシェアを取れるようになりたい。そのほうがマーケットが一気に広がりますし、再利用できる酒粕の量も増え、結果としてみんなが幸せになれるはずなのです」
美味しいから選ばれるジン。
興味を持って調べてみると実はサステイナブルな取り組みだった。
こんなストーリーがある取り組みを応援していきたいですね。
エシカル・スピリッツ株式会社
https://shop.ethicalspirits.jp/
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